【日産EV戦略2030】逆襲なるか?EVシフトで狙う世界トップ3入りの全貌とは
▼ はじめに:日産はEV戦争の“敗者”なのか?
「日産って、EVの先駆けじゃなかった?」
そう思った方もいるかもしれません。実際、日産は2010年に世界で初めて量産EV「リーフ」を発売し、“EVのパイオニア”と称されました。
しかしそれから10年以上、テスラ、BYD、トヨタ、ヒョンデが猛烈に追い上げ、日産は完全にEV市場で埋もれてしまったのが現実です。
そんな日産が、2030年に向けて**“逆襲のEV戦略”**を掲げました。
果たして再び主役の座に返り咲けるのか?
本記事では、日産のEV2030年戦略の全容と、その勝算を徹底解説します。
▼ 日産が掲げたEV2030年ビジョンの要点
日産が発表した「Ambition 2030(アンビション2030)」には、次のようなEV戦略が明記されています。
✅ 2030年までに全世界で23車種の電動車を投入
-
うち15車種が100%EV
-
残りはe-POWERなどのハイブリッド含む
✅ 2030年までにEV比率を全体の50%以上に
-
日本、欧州、中国では100%電動化を目指す
-
米国は遅れるが、EV比率を徐々に拡大予定
✅ バッテリー製造コストを2028年までに半減
-
固体電池(全固体電池)の量産を計画
-
充電時間も3分の1へ短縮見込み
✅ グローバルでEV生産能力を年間200万台に拡大
これらの数字から分かるのは、**“EVで再び世界をリードする覚悟”**です。
▼ テスラ・BYDとの違いは?日産の「勝ち筋」はここだ!
EV業界ではすでに「王者」が存在します。
-
テスラ:完全自社製造+ソフトウェア制御で圧倒
-
BYD:価格破壊と中国市場の強みでシェア急拡大
-
トヨタ:全方位戦略と莫大な資金力
そんな中で、日産が勝負するポイントは主に3つ。
① 中間価格帯EV市場を狙う
→ アリアやリーフの後継車に加え、価格を抑えた一般層向けEVの投入を予定。
② 日本初の全固体電池(ASSB)を実用化へ
→ トヨタに先駆けて、2028年までに市販化目指す。これに成功すれば、世界のEVゲームが変わる可能性大。
③ EVの“走り心地”へのこだわり
→ スポーツカーZのノウハウを活かし、走行性能の高いEVラインナップを展開予定。
▼ EV販売台数目標と「地域別戦略」
日産はグローバルで2030年までに年間EV200万台の販売を掲げていますが、各地域で戦略は異なります。
● 日本市場
-
リーフ後継の小型EV+軽EV(サクラ)を軸に普及
-
自治体との連携でEV導入支援を加速
● 欧州市場
-
CO₂排出規制が厳しいため完全EV化を前倒し
-
英国サンダーランド工場をEV専用拠点へ
● 中国市場
-
BYDとの価格競争にどう対抗するかが課題
-
合弁会社との協業で“現地最適化”を図る
● 北米市場
-
テスラが圧倒的シェアを持つが、日産は低価格モデルで差別化
▼ カギを握る「全固体電池(ASSB)」とは?
日産の2030年戦略で最も注目すべき技術がこれです。
✅ 従来のリチウムイオン電池の限界を超える
-
充電時間:10分以内に80%充電可能
-
寿命:10年以上使える見込み
-
安全性:発火リスクが極めて低い
この「夢のバッテリー」が2028年に実用化されれば、日産は一気に先頭集団に返り咲く可能性を持っています。
▼ 課題も多い!日産が直面する4つのリスク
いくら計画が立派でも、実現できなければ意味がありません。日産には以下のような課題があります。
-
開発資金の確保(7500億円の社債発行もリスク)
-
EV価格の下落競争(中国・韓国勢とのコスト競争)
-
技術者離れと組織の硬直化
-
信頼回復の遅れ(ゴーン事件の影響がまだ残る)
これらをどう乗り越えるかが、2030年戦略の成否を決めます。
▼ まとめ:日産EV2030年戦略の“勝ち筋”はあるか?
日産は、EVの“始祖”から“挑戦者”へと立ち位置が変わりました。
今、立て直しを図るこの10年が**“復活の10年”になるか、“沈没の10年”になるか**の岐路に立っています。
2030年に向けて…
-
EV23車種投入
-
年間200万台体制
-
全固体電池の市販化
-
グローバルEV比率50%超え
…という高いハードルに、日産がどう挑むか。
もしこれをクリアできれば、再びEV市場の主役に返り咲く日も夢ではありません。
🔍 この記事のあとに検索されそうなキーワード
-
日産 EV 2030 戦略
-
日産 全固体電池 いつから
-
日産 vs テスラ
-
リーフ 後継 モデル
-
日産 EV 価格 比較
-
アンビション2030 評価
-
サクラ 売れ行き
-
EV販売台数 メーカー別 2024
日産は「もう終わった企業」ではない。
未来を変える力が、再び動き始めています。
コメント
コメントを投稿